従来の普通のゲームハードウェアとストリーミングの違い
普通のゲームハードとは、PS4やSwitch、PC等が挙げられる。これらはゲームに掛かる負荷を自身で処理することでプレイを可能にしてる。
それに対してストリーミングとは、ゲームハードを必要とせず、クラウドサーバー側にゲームに掛かる負荷を処理してもらい、その画面情報を自分のデバイスにストリーミング(サーバー側から提供される画面情報を自分のデバイスと共有)することで自分のデバイスには一切の負荷をかけずにゲームをプレイ出来るのだ。
これだけ見るとストリーミングの方が圧倒的に良いと思われるかもしれないが、そんなことも無かった。ゲームハードでは自身が情報を処理することで遅延無しでプレイ出来るのに対し、ストリーミングでは、クラウドサーバー側との通信時間が発生するために遅延が発生する。YouTubeなどの動画であれば少しの遅延程度では気にならないが、音楽ゲームやFPSゲームなんかでは少しの遅延でゲームに有利不利が顕著に現れてしまう。ストリーミングにおいてこの点が大きな課題点となっていたのは間違いないだろう。
どうして今更ストリーミングが注目を浴びているのか
従来はPS4やSwitch、PC等のゲームハードが挙げられるが、今回はストリーミングサービスを使うということでそのようなハードが不要であるという事が各所でも大きく取り上げられている。
だが前述したように従来にもそのようなサービスは存在していた。にも関わらずどうして現在注目されているのか、以下ではそれを考える。
Googleというトップクラスの会社が提供するということ
今回話題を呼んでいる1つの理由として、世界でも1位2位を争うような大きな会社が発表したという所にあるだろう。それもGoogleはまだゲーム界隈にほとんど顔出ししてこなかった会社でもある。そんな会社がゲームに関係するモノを提供するとなれば注目を浴びるのも当然であろう。
ストリーミングの弱点であった遅延を最小限まで抑えることができた
ゲームプレイヤーからクラウドサーバーまでのトランジットを減らすことで遅延を感じることなく快適にゲームをプレイすることが可能になるらしい。
筆者も原理についてはよく理解していないが、プレゼンによると下画像のようにすることで遅延を最低限まで減らすことを実現しているようだ。
⤵︎ ︎従来のサーバー通信
⤵︎ ︎Stadiaが提供するサーバー通信
従来のゲーム機の性能を遥かに超えてきている
プレゼンですでにスペックが公開されており、他社のゲーム機と比べても性能が良いことを数値として出している。
⤵︎ ︎Stadiaの性能
⤵︎ ︎他社のゲーム機と比べたグラフィック演算処理の性能値
ゲーム開発者にとって都合が良い
従来は、PS4やSwitch等それぞれのハードウェアの制約に縛られて開発していた訳だが、今回は制約に縛られること無くゲーム開発を行うことができる。
もちろんUnityやUnrealEngine、その他もろもろの開発環境もサポートされているとの事。しかもデベロッパー向けのハードウェアもすでに開発済みであり、もうすでに多くのデベロッパー達に届いているようだ。
⤵︎ ︎右の画像が開発者向けハードウェア
チート行為が理論上不可能に
従来のゲーム機であれば、それ自体がゲームを処理するハードウェアであったため、そのローカルデータファイルの中身を書き換えることによりチート行為がなされてきた。
しかし今回のStadiaは、クラウドサーバー上でゲームを処理するため、ローカルデータファイルにアクセスするということは、サーバーがハッキングでもされない限り起こりえないだろう。つまりこれがデータを書き換えるようなことは理論上不可能であると言われる所以なのだ。
グラボ要らずで4K/60FPSを可能にする
何度も言っているとおり、サーバー側がゲームの処理を行うため、インストールゲームと異なりフレームレートや解像度がグラボに依存しないということだ。
これもプレゼンで発表していたのだが、将来的にはどうやら今後8K/120FPSを実現できるよう、今も尚開発を行っているようだ。
⤵︎ ︎ローンチ時の解像度とフレームレート
⤵︎ ︎今後に向けた解像度とフレームレート
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